留学体験談

外に出れば何かに繋がることも…無駄な努力はありません!

伊藤 真矢子 様 Mayako ITO

 

2011年日仏文化協会を通して、フランス音楽留学をしました。
パリ地方音楽院の声楽専攻入学希望だったのですが、残念ながら不合格、その際審査員の方に『来週セルジーポントワーズ地方国立音楽院の入試があるから受けなさい。』と言われ、それがきっかけで2011〜2013年までCRR CergyーPontoiseにて、ジャン・フランソワ・ルーション先生に師事しました。ルーション先生のアドバイスもあり、リヨン国立高等音楽院の修士課程を受験した所合格し、2年間イザベル・ジェルマン先生に師事し、週2回声楽レッスン、週2回コレペティレッスン、その他にも充実した授業内容や劇場オーディションを紹介してもらえたり等、充実したプログラムのあるこの音楽院で2年間を過ごしました。

 2015年に修了、その頃から様々なコンクールやオーディションを受け、徐々にプロの音楽家として軌道に乗り始め、パリオペラ座の合唱エキストラに合格、他の合唱団からもお仕事をもらえる様になり、フランス歌曲のコンクールで幾つか賞を頂いた事をきかっけに様々な音楽祭でコンサートにもソリストとして呼ばれる様になりました。
2017年にはIntermittents du spectacleと呼ばれる、映画、音楽、演劇関係者に対するフランス特有の収入保証制度を受けれる様になり(毎月最低限の収入が保証される仏特有システム)、2020年3月スイス・ジュネーヴ大歌劇場の合唱正団員オーディションに合格し、これからずっとオペラの舞台で歌い続けます。

 私が、これから留学される学生さんの’’先輩’’として、アドバイスさせていただきたいことが何点かあります。
「言語」フランス人と気軽に外に遊びに出かけられる、審査員を冗談で笑わせる、この人と共演したいと思ってもらえる様に接する事は大事な事です。
「積極性」オーディションで最終審査で落ちてしまった場合など、その後それでも仕事をもらえないかという手紙を書くくらいの熱意を見せれる勇気を持つ。あと、オーディションを受けさせてもらえる機会を自分で作る。(自発的に履歴書を送る)
「精神力・体力」常に自分をコントロールする精神力、いつでもパフォーマンスを出来る体力作りは大事です。

音楽を志す方の大体の方が、失敗と成功を繰り返していくと思います。私もここには書ききれませんでしたが、10受けて1受かればラッキーくらいの感じで、沢山落ちてきました。でも、その落ちた事によって審査員が私の事を覚えていて、そこから違う話が来たり、そこに居た受験者の方と気が合ってその方から仕事が来たり・・・自分に自信がないという理由で引き籠もっていては、何も広がりませんが、外に出れば何かに繋がることもあります。
なので、是非色々な機会を作って、自分磨きをし、チャレンジしていってください。「無駄な努力」
はありません。