留学体験談

パリは私のほしいものがある街

齊藤 慶子 様 Keiko SAITO

仕事がひと段落したため、2か月間の休暇を使い、スキルアップのために額装、またマーブル紙制作を学びにパリへ留学。

大事なのは「気持ち」

 3か月弱のフリー滞在の中に、地方でマーブル紙の研修、パリ郊外で行われる額装のワークショップを組み込んで留学をしました。
フランス語を勉強して渡仏したものの、買い物くらいのフランス語で、専門のこととなるとさっぱりわからない。地元の人たちの通常スピードにもついていけず、フランス語を話しているつもりなのに、なぜか英語で答えが返ってきてしまう…。最初はそんなことに少し傷つきながらも「今フランス語を勉強中だからゆっくり話して!」とあきらめずコミュニケーションを取ろうとする姿勢でがんばりました。何度も顔を合わせる人とは、だんだんと会話が成り立つようになり、つくづく「大事なのは気持ち」と実感しました。
少し慣れてきたころに、マーブル紙の研修に参加してきました。パリを離れ、先生のアトリエ件ご自宅で行う3日間のワークショップは、先生のホスピタリティとアトリエの環境を見ることができ有意義でした。
研修では、マーブル紙の制作方法を化学的、理論的に説明をしてくださり、マーブル紙を作るということはもちろん、「人に教えるということ」「おもてなしの気持ち」「専門性」なども学ぶことができ、大納得の3日間でした。
研修は実習中心なので説明がすべてフランス語であっても大体見様見真似でできるのですが、やっぱり細かいところは理解が難しく、たまにワンテンポ遅れてしまったりすることも。フランス語がわかっていたらもっと充実感があるのかもしれないな、と思いました。

自分自身がやりたいことを見つけて動く毎日

 私にとってパリは非常に美しく、ものだけに限らず、私のほしいものがある街でした。留学という言葉が当てはまるのかわからないくらいプログラムを組入れた日程は少なかったので、自分自身がやりたいことを見つけて動く毎日でした。だからこそ「自分が何をしたいのか、好きなのか、自分からは無くせないものは何なのか」に向き合う貴重な時間になりました。これを一つのステップとして、次のステップに進んでいけたらと思っています。