留学体験談

パリは世界の有名な作品が集まっているので美術を学ぶ者には最高の環境。

丸田 啓介 様 Keisuke MARUTA

高校卒業後、日本でフランス語を勉強、2015年渡仏。

留学を思い立ったきっかけは何ですか?

 小さい頃から韓国や中国へ行く機会が多く、韓国語と中国語を話せるので、今度はヨーロッパやその言語に触れてみたいと思っていました。フランス語は英語より話す人が少なく、やりがいがあると思って選びました。。モードに興味があり、モード広告写真の仕事への夢がありました。パリにはパリコレもありパリに決めました。しかし、実際に来てみると美術への興味が膨らんで、今は国立美術学校を目指しています。以前は写真の作品を製作していましたが、今は環境に恵まれ、インスタレーション、彫刻、パフォーマンや絵画など色々なメディアの作品に挑戦しています。

学校生活はどうですか?

 一昨年のセーブルのプレパでは最初美術教育がフランス式で戸惑いがあった。先生も有名な作家で、マテリアルも揃っており環境は抜群だったけれど、ついて行くのが大変だった。今年はプレパートに通っているが組織がきっちりしていて外国人の生徒にも慣れている様子で、外国人がフランスで受験をすることが大変なのを察してくれてか家族のように接してくれる暖かいスッタフや先生たちが多い。

思っていた違った事はありますか?

 日本でフランス語の勉強をしてきたつもりだったけど最初は聞き取りが難しかった。特にパリの女の子は早口で全然わからなかった。

良かったこと、大変なこと

 自分で家探しをしたのでなかなか居住環境に恵まれずこの1年半で7回の引越しをした。大変だったけれど、初めての一人暮らしのなか、全て自分で解決をしなければならず、自分が鍛えられたので、結果よかった。そんな中、いい出会いもあり、彼らとの交流の中で自分の視点も変わった。
専門的なことで言えば、美術に対するフランス流の考え方ー何を表現したいかを重要視するーが自分に合っている。批判的な先生も説明次第では評価に代わるということに驚いた。また、パリでは世界的に有名な美術家の作品が見られるのは美術を学ぶ自分にとってはとても良い環境だと思います。

今後の予定

 日本の美術大学は学科で分かれているけれどパリの美術学校では垣根を越えて制作をすることができるので受験をする予定です。受験が落ち着いたら友人の美術家たちとグループ展を開催したいと考えています。
制作に関しては満足する作品はなかなかできないものなので作って楽しいと思える作品、制作が楽しいと思える美術家になりたいです。
将来は学生時代に学んだことを生かし、経済面も制作活動も両立してバランスの良い生活ができるようになりたいです。僕はフランスの生活を気に入っているのでできればずっと住みたい。

これから渡仏する人へのアドバイス

 来る前にフランス語の勉強をしっかりしておくことは重要。美術に興味のある人は日本にとどまっているよりもフランスでの美術教育は視野が開けるかも。何かを変えたいと思う時には思い切って環境を変えるのも一つの手。チャレンジする勇気を持って頑張ってください!