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フランス音楽留学体験談

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八巻梓様

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通学校:パリ地方音楽院 Cycle Concertiste課程 ピアノ

留学期間:2011年8月~

桐朋学園大学在学中の2011年、パリ地方音楽院Spécialisé課程に合格。2013年より、同音楽院Concertiste課程に在籍し、ジャン・マリー・コテ(Jean-Marie COTTET)先生に師事。2013年日仏文化協会ガラ・コンサートに出演。

 

大きな変化の年

昨年6月に、パリ地方音楽院のDEM(Diplôme d'études musicales) を取得してスペシャリゼ課程を卒業し、秋にコンセルティスト課程に合格しました。フランスでは、同じ音楽院の上級課程に進学するためにも、外部生と一緒に受験をしなければならないシステムなので、大変厳しいです。合格できてホッとすると同時に、今まで以上に精進しなければいけないと気が引き締まる思いです。

 

留学3年目に入り、様々なことが自分の中で大きく変わってきたことを実感しています。2年間コテ先生に指導していただいたおかげで、作品への取り組み方が変わり、譜読みの際に音符だけを追うのではなく、作品全体を分析しながら、また理想とする音を思い描きながら楽譜を読むようになりました。おかげで、曲の全体像を掴むのが早くなり、暗譜も確実にできるようになりました。先生が仰ることを忠実に守るだけではなく、自分自身でよく考えて作品を作り上げる習慣が身に付いてきたと感じています。

 

また、今年から提出が義務付けられた語学証明取得のために必死に勉強し、DELFのB1を取得することができたことは、大きな自信になりました。自分の語学力の向上が、演奏にも良い影響を及ぼしていると感じます。言葉で具体的に説明をしてくださるコテ先生の仰ることが良く理解できるようになったのはもちろんですが、クラシック音楽の背景にある言語を勉強することによって自然なフレーズ感が身に付き、改めて、音楽と言語の密接な関わりを感じています。

最近は、自分の演奏について客観的に評価できるようになってきました。以前は、自信や余裕のなさが演奏に反映されていたように思いますが、これからはもっと肩の力を抜いて、巨匠の演奏を聴く時にいつも感じる、聴衆に語りかけるような暖かい音楽を奏でたいと思っています。

 

将来のことを考えると、自分のピアノの練習のために目一杯時間を使えるのは今しかないと思うので、今年はできるだけたくさんのレパートリーを増やすことに専念するつもりです。昨年、音楽院で行われたアンリ・デュティユーの追悼コンサートでピアノソナタを演奏したのを機に、現代曲にも積極的に取り組もうと思っています。2月中旬には、音楽院のコンサートでリヒャルト・シュトラウス作曲の組曲「町人貴族」のピアノパートをオーケストラの中で担当することになりました。2015年春には、ルーマニアのオーケストラと再協演する予定です。

先日、パリ市内にあるカタコンブに行きました。ちょうど、サン=サーンス作曲の「死の舞踏」(リスト/ホロヴィッツ編曲)を勉強していて、死の恐怖を前に骸骨が狂ったように踊るこの作品のイメージを掴みたかったのですが、無数にある骸骨を眺めていて、この一つ一つに肉体や人生があったのだな、と深い思いにとらわれました。パリには、美術館やエッフェル塔などの、一般的な観光名所の他に、このように興味深い場所が数多くあるので、隠れた名所を探して訪れてみたいと思っています。