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フランス留学

フランス長期留学

ニース留学(滞在中)
(2020年11月20日付)

松岡 美希子様

社会人(教職)
2020年春より留学を予定も新型コロナウイルスの影響で出発を一時延期。
2020年8月から渡仏し、現在はニース大学CUEFLEにご留学中。ステュディオ滞在中。
2021年春からは一時延期したプログラムである私立語学学校での授業とホームステイ滞在も予定している。

9月の新学期にニース大学前にて

9月の新学期にニース大学前にて

「来てよかった、この景色を見られて最高だ」と思っています。

美しいニースの景色(松岡様撮影)

美しいニースの景色(松岡様撮影)

松岡様はコロナ禍のもと、2020年8月中旬からニースにご留学されていますが、まずはフランス入国にあたって特別な措置があったか、空港の様子などについて教えて下さい。

8月14日当時、乗り換え地のアムステルダムで、普通の入国審査(パスポート提示)があっただけでした。夏バカンス中のためか、アムステルダム空港内はたくさんの人で、お店もやっていました。マスクの自販機、いたるところに消毒液が設置されていました。通路や待合所には必ずソーシャルディスタンスの表示がありました。成田からガラガラの飛行機で来たのとは違い、ニース行きの飛行機は満席でした。ニース到着時には何の提示も求められず、スムーズに出られました。

ご滞在されて、新型コロナウィルスに対しての人々の対応や反応等、日本との違いを感じる事はありますか? 

ニースのカフェ

カフェでの様子

外出時にマスクをするのが当たり前になっています。まだ8月中だったと記憶していますが、トラムの中でうっかり忘れている人がいると、お互いに注意し合ったりする光景も見られました。私が思っていたよりもみなさん意識が高いです。というのも、警察官がよく街の中を巡回していて、マスクをしていない人に声をかけていますし、マスクなしでは罰金が科されるということもありますから、当然のことかもしれません。ただ、ロックダウン前は、カフェやレストランは場所によっては密になっていて、おしゃべりも長時間している様子なので、そのあたりの意識は少し違うかと思います。

<ロックダウン中のご滞在について>

2020年10月31日から2回目のロックダウン(都市閉鎖)ですが、ニース大学CEFLEのクラスと授業の様子をお教えください。

ニース大学の教室ではみんなマスクを着用

ニース大学の教室ではみんなマスクを着用

通常は月~金曜日が通学でしたが、11月からすべての授業がオンラインに切り替わっています。ロックダウンになったからといって欠課や休講がなく、スムーズに移行した印象です。春にもロックダウンを経験しているからだと思われます。これまでの時間割通りにzoomで先生やクラスメートと会うことができます。ロックダウン前2カ月間教室で一緒だったので、先生とお互い顔も名前も知っているので、雰囲気も変わらずに授業を受けられています。

ロックダウン前の通学の授業と、現在のオンライン授業でメリット、デメリットがあればお教えください。

感染の心配なく授業が受けられるのはよいことかなと思います。幸いクラスや先生で感染したという人はいませんが、共用の机や椅子、トイレを使うような環境ではないので、その点では安心かと思います。ネット環境に不安がなければ、滞りなく授業が受けられますが、やはり時々聞き取りづらいときはあります。でも先生方は質問があればいつでも言って良いしメールをくれてもいいよ、といった優しい人たちなので、今のところ心配ないです。宿題は、メールに添付して送れば添削されて返ってきます。
また、ずっと家で勉強するというのがメリットでもあり、デメリットでもあると思います。友達の中には、家に帰るといろいろな誘惑があるので、放課後大学の図書館で勉強してから帰るという人もいましたが、今はそれができません。大学という場所が閉鎖されているので、家で生活しながら、勉強の時間を作り出す努力をしないといけないと思います。

ロックダウンの期間で日常の買い物や生活などは問題なくできていますか?

マルシェでのカラフルなフルーツ

マルシェでのカラフルなフルーツ

はい、問題なくできます。外出証明書をスマホに表示して、散歩に出たり、生活必需品を買いにいったりしています。

学校ではどのような感染防止対策がとられていますか?

クラスで座るときに間隔をあけたり、換気などはこまめに行っています。もちろんマスク着用も義務付けられており、学校内入り口には消毒液が設置されています。

ロックダウンの期間で何か心掛けていることはありますか?

ずっと家の中にいることは心身によくないと思うので、意識して外へ出るようにしています。あと、ニュースを見て、情報を得ることです。

フランスでのロックダウンという特別な経験をされているかと思いますが、実際に経験されて何か思うところはありますか

ロックダウンになったことは残念ですが、大学に通う時期もあり、オンライン授業の時期もあり、両方を経験できてよかったと思うようにしています。まだこれからどのような心境の変化があるかわかりませんが、制限の中でも気分転換の方法を見つけて、マイペースにやっていきたいと思います。

ご留学中に日仏文化協会のサポートがあって良かったと思う事はありますか?

(ご出発前)
その都度変わる現地の状況を説明していただいたことや、ビザ申請再開の情報などをすぐにいただけたので、日仏文化協会のサポートのおかげで、かなりスムーズに進んだという印象です。また、こちらの気持ちを理解して進めてくれたというのも大変ありがたいことでした。 (ご到着後)
生活に必要なSIMカードや銀行口座開設、街案内などどれも本当に助かりました。現地のスタッフさんも日本のスタッフの方々もそうですが、大丈夫ですか、困ったことはないですかなど、連絡をくださるので、いつでも頼れる存在で、すっかり安心しています。

新型コロナウィルスの影響でご留学自体を断念された方も多いのですが、松岡様はご留学を決められました。ご家族様は心配されませんでしたか?

もちろん心配していましたが、私の意志がいつも固いので、それを貫きとおした格好です。

実際に2020年8月中旬から渡仏され、この新型コロナウィルスの時であっても留学する意味について、現在ニース留学中に思うところはありますか?躊躇されている方に向けてコメントを頂けますか?

タイミングとしては2019年秋から計画を立て始め、2020年3月退職、5月に出発予定でした。コロナウィルスの時期より前から構想を立て、いろいろな準備をしてしまっていたので、中止するという考えはありませんでした。もし、退職を一年先延ばしていたら、留学をしなかったかもしれません。ですから、留学したいと思った時がタイミングではないかと思います。フランスで暮らしている日本人の方もたくさんいることを考えると、留学は絶対無理という話ではないのかなと思います。命、健康が第一なのでそれが不安であれば、状況が落ち着くまで?いつなのかわかりませんが、待つべきなのかなと思いますが、私の場合は、待てなかった、ということです。
こんな状況になってしまっても私は「来てよかった、この景色を見られて最高だ」と思っているので。

今後の滞在について教えて下さい。

ちょうど3か月が経過したので、残り9か月。ロックダウンが明けたら、バスや電車に乗っていろいろな場所を訪れたいと思います。もちろん勉強も楽しんで続けたいと思います。