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第7期奨学生の留学体験レポート

 

小原様のパリレポート2

 

パリに来て5ヶ月半、C_6_12に入学して2ヶ月半が経ちました。最初は皆語学学校の時とは比べ物にならないスピードで話すし、知らない単語ばかり出てくるので大変でしたが、最近はかなり慣れてきて余裕を持って授業に臨めるようになってきました。それと同時に今まで分からなかった町中での会話やテレビ番組も理解出来るようになって来て、こちらでの生活がとても楽しくなってきたところです。毎日シャワーのようにたくさん聞くことが語学上達の鍵だと改めて実感しました。あとはそれを自分のものにする(=話す)ことが言葉の面でのこれからの課題ですね。

 

C_6_12は10区、サン・マルタン運河が流れるすぐそばにあります。学校と呼ぶのには少し違和感を感じるほど小さい学校で、少人数制でなのでとてもアットホームな雰囲気です。1フロアの空間でいわゆる教室のような仕切りはなく、テーブルに集まって説明を聞いたり、好きなところに陣取って作業をしたりと、まるでアトリエにいるような自由な雰囲気に包まれています。1学年7~8人、全学年でも30人に満たない程ですので、全員で行われる授業もあったりします。先生はもちろん生徒同士も学年を超えて皆とてもフレンドリーな仲です。

 

今の時間割を簡単に書くと、モデリスム(毎月曜)、スティリスム(毎水・金曜)、infographie(毎火曜・illustratorやphotoshop、InDesignを用いた技術)、服飾史(隔週)、クロッキー(毎金曜・鉛筆やペンでの写生、コラージュやアクリル絵の具を使った彩色等いろいろなことをやります)、応用経済(隔週)といった感じです。

 

各学年平日に1日授業の無い日があり、1年生は木曜日が休みです。平日に自由に使える時間があるのはとても便利で、課題に費やしたり買い物に行ったり(こちらは週末はほとんどのお店が閉まるので)、時には学校に行って分からない事を質問したり、と毎週有意義に使っています。

 

他のモード専門学校の生徒さんと話して様子を聞いたりすると、C_6_12はとてもゆったりしている事がわかります。例えば授業は長い日でも6時間、短い日で4時間。午後は丸々フリーの日もあったり。しかし授業内容はしっかりしていますし、決して物足りなさは感じません。特にコンピュータを使った技術においてはどこの学校よりも積極的に授業に取り入れていると思います。

 

この「ゆったりさ」が個人的にすごく自分に合っているので、気に入っている点でもあります。習った事を自分の中で自分なりに消化し、発展させて行くためには、自分の時間を確保できるということはとても重要なことだと思いますし、特にこの留学生活においての目標は内面を充実させ、磨くことでもあるので、日々忙しさに追われて与えられたことをこなすのに手一杯な状態だけは避けたいというのが自分の考えです。とはいっても課題提出前は徹夜続きのこともありますが…。

 

 

生活面での出来事と言えば、先日ついに水回りのトラブルに会って水道屋さんを呼びました。洗濯機を使ったら台所下から水が出てくるわ、皿を洗った水がお風呂から出てくるわでてんやわんやでしたが、結局水道管に髪の毛等が詰まっていたようです。気をつけてはいたんですが…。これが噂のフランス名物かぁ、と改めてフランスに来たことを実感しました。

実際日々の様々な点において日本と違うことに直面しなければなりません。例えば郵便・配送システム(宅配してくれない、時間指定ができない等)、銀行のシステム(ATMで振込が出来ない等)、また1日に使えるお湯の量が限られていたり等々…。一見不便なように感じますが慣れてくるとそれなりに理に適っているなと思えて来たりします。「郷に入っては郷に従え」と言うように、「こういうものなんだ」と受け入れて生活して行く事が大事だと思います。

 

ギャラリー・ラファイエットやシャンゼリゼ通りのイルミネーションも点灯して、すっかりクリスマスの雰囲気のパリです。今週は雪も降りました。先日シャンゼリゼ通りに白い小屋がずっーと並んでいて「なんだろう?」と思っていたら、今年はそこにクリスマス・マルシェが出現するらしいです。

 

11月頭には10日間ほどToussaintのお休みがあったので、日本からきた家族とモン・サン・ミッシェルに行ったりシャンゼリゼ劇場でのコンサートを観たりと久しぶりに観光気分で楽しめました。年末~年明けのお休みにはどこかちょっと遠くに足を伸ばしてみたいです。