フランス留学体験談

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フランス留学体験談第3期奨学生>第3期奨学生のご紹介

第3期奨学生の留学体験レポート

 

長期留学 曽和 綾野様

 

私は現在、大学の文学部フランス語フランス文学科で学ぶ大学2年生です。
大学では1年生からフランス語を週5時限学習し、他にもフランス文明史、フランス文学史、西洋の女性史を学びました。この3月からは、大学所属のフランス人の学生との会話講習を受講したりフランス語でミュージカルをしたりしました。春休みの間に会話講習に行ったことで、フランス語会話力がすごく上達し、フランス語を聞き取れたり、話したりできることが楽しいと感じるようになりました。
しかし、日本にいるとフランス語を実際に生活の中で使うことはあまりありませんし、旅行でフランス語圏を回っただけでは、簡単な受け答えに終わってしまいます。やはり、私は、フランスに滞在した上で、今まで学んだフランス語の表現を使って会話力も聞き取りの力ももっと上達していきたいと感じフランスへの留学を志願しました。現地に身を置くことで今まで以上にまなぶことへの意欲も高まってくると思いますし、「百聞は一見にしかず」ということわざのように、現地に滞在することで、フランス流の考え方やものの見方も身につけてきたいと思っています。またあちらで会うフランスの人たちにとって、私が初めて会う日本人かもしれません。そんなとき、日本について質問されることもあると思うのですが、その質問にきちんと答えられるように、新聞をよく読んだり、茶道を部活で学んだり、母からはいけばなを習ったりしています。そのことを留学中、フランス人に伝えることができたらと思っています。
私は、9月からは一ヶ月間ヴィシーのカヴィラム、10月からは一年間アンジェのアンジェカトリック大学で学ぶことになっています。
アンジェでは寮で生活することになります。なぜ寮生活を選んだかというと、同世代のフランス人とのかかわりが一番多いと伺い、私にとって最高の環境だと思ったからです。また、フランス人の家庭を見てみたいという思いから、日仏文化協会でホームステイに定評があると教えていただいたカヴィラムでの短期留学をあわせてとり、そこでは小さい子供たちやお年寄りとも触れ合って、いろいろな話を聞いてみたいと思っています。カヴィラムは日本人の割合が8%なのでいろいろな国の方に積極的に話しかけて行きたいと思っています。そしてアンジェでの生活の準備もするつもりです。留学中、様々なことに積極的に取り組んでたくさんの事を体験し吸収してこようと思っています。

 

長期留学 野田純子様

ソルボンヌの文明講座に行こうと決めたのは大学3年生くらいの頃でした。大学では外国語学部でフランス語を専攻していたのですが、それまでは特にフランスに行きたいとは思っていませんでした。ただ個人的にサガンが好きでよく読んでいました。サガンの文章が持つあの白でもなく黒でもない雰囲気やどことなく漂う儚い空気が大好きでした。


大学3年生になり、ゼミでフランス文学を専攻したのが大きなきっかけになったのかもしれません。私のゼミ担当の先生はフランス文学の造詣が大変深く、今までサガンのような現代フランス文学が好きだった私に17世紀のフランス古典主義文学とはどういうものなのかを教えてくださいました。主にラシーヌの作品を沢山読みましたが、戯曲ならではのフランス語の美しさやギリシャ神話に基づく歴史的観念はもちろんのこと、現代にも通ずるフランス人の物事の考え方や生活に大変興味を抱きました。ラシーヌの作品に登場する女性は皆慎ましさの奥に激しい情熱を秘め、女性らしい儚さと行動力という相反した性質を兼ね備えた人物で、その性質は現代のフランス人女性にも共通する点であると思いました。フランス文学を通してフランス人ならではの特徴や生活様式を学ぶ中で、フランス留学への思いはどんどん膨らんでいったように思われます。


また、それまではあまり興味が無かった政治・経済もフランス語の勉強だと思ってル・モンドなどを読むうちに興味を持つようになりました。フランスが持つ華やかなイメージとは対照的に、農業国であり、移民や失業などの深刻な問題を抱えている実状についても深く考えさせられました。大学で学んだフランスの文学・政治・経済は浅く広いものでしたが、これからのフランス留学へ繋がる掛け橋のようなものになったと感じています。
同じ頃アパレル販売のアルバイトを始めたことも動機の一つを成していると思います。もともとモードにも興味があったので、販売員としてファッションに関っているうちに、その最先端の発信源であるフランス・パリへの憧れも大きくなっていきました。ファッションだけでなく、音楽、本、食など衣食住のなかでトレンドを生み出しつつも、古いものを慈しむというフランス独特の空気を含んだライフスタイルに興味を持つようになりました。


私がフランス留学を決めた最大の動機はこのフランス独特の雰囲気・空気に惹かれたことにあると思います。私が今、日本で聞いて知っている情報がどうやって実際に発信されているのかを肌で感じたいです。フランス・パリといえばシャンゼリゼ通りにエッフェル塔・ルーブル美術館などがあり、もちろん一回くらいは行ってみたいと思いますが、わたしが一番フランスでしたいことは、パリで生活することです。地下鉄に乗って学校へ行ったり、公園で本を読んだり、日曜日にはマルシェで食料を買って料理をしたり、それが私の一番パリでしたいことです。そんな普通の生活の中にこそ私が感じたいフランスならではの空気があるのだろうと考えています。
また、私は今回のソルボンヌ文明講座が終わった後、フランスの大学へ編入したいと考えているのでDALFも受けるつもりです。この1年でフランス語能力を確実なものにして、その後、進みたい大学も自分の目で見て決めるつもりです。現地での生活の中で私が感じたこと、日本との違いや共通点などを自分なりの視点で発信しようと思っています。
  

 

短期留学 坂本育美様

大学院にて美術史を専攻している身、「1週間程度の観光旅行ではなく、ある程度の時間をかけてじっくりとパリの美術館を制覇したい!」という野望を胸に、出来るだけ滞在費を抑えようと様々なプランを比較していた際、目に飛び込んできたのがCCFJの奨学生制度でした(あくまで語学研修を目的としているプランなのに不純な動機でごめんなさい)。その時点で、私は全くのフランス語初心者。大学での第二外国語も中国語でしたし、冗談抜きで“アーベーセー”からのスタートでした。

        

 

 

短期留学  中出 彩乃様 

私は高校2年の時、アメリカへ1年間交換留学をしました。正直言って、最初の頃はかなり辛く、毎日のように泣いていました。しかしこれから先の長い一年間、このままでは何も始まらない!全てはコミュニケーションだ!と思ったのです。上手く言葉で通じないのならジェスチャーを交えればいい、そして友達がいないのならそうやって意思疎通をすることで友達を作ればよいのだと、孤独を感じた弱さから一気にプラス思考へと変わりました。私にとっての岐路でした。
そして今、2年間のフランス語とフランスの歴史・思想・文学を勉強し、さらに多くの社会経験をつみ、知識を得た私は、一日本人として再び現地の方と交流し、アメリカとはまた違う、フランス特有な文化や現在の状況にじかに触れたいと思い、ホームステイによる留学を希望しました。欲張りなのかもしれませんが、好奇心旺盛な私は、まだ自分の知らない世界をもっともっと発見し、それについて考え、自分の引き出しを増やしたいのです。この機会を使ってぜひフランスという国を感じ、たくさんの仲間を作ることで自分の視野をさらに広げていけたらなと思っています。