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第23期奨学生の留学体験レポート

 

那須円香様 リヨンレポート6

 

寮の友達との写真

寮の友達との写真

フルビエールの丘から眺めたリヨンの景色です。
この街で8ヶ月間過ごしました。

フルビエールの丘から眺めたリヨンの景色です。 この街で8ヶ月間過ごしました。

寮の友達とクリスマス会をした時の写真です。

寮の友達とクリスマス会をした時の写真。

プラハの写真です。天気も良く景色がとても綺麗でした。
リヨンカトリックで使っているプリントやテキスト

プラハの写真です。

天気も良く景色がとても綺麗でした。

ウィーンの国立歌劇場の内部の写真です。立ち見でオペラを観劇しました。

ウィーンの国立歌劇場の内部の写真です。

立ち見でオペラを観劇しました。

韓国人の友達が寮で振舞ってくれた料理です。とても美味しかったです。
こうしてよくキッチンで集まってたくさんご飯を食べました。

韓国人の友達が寮で振舞ってくれた料理です。とても美味しかったです。こうしてよくキッチンで集まってたくさんご飯を食べました。

学校についての総評価

私は前半の4か月をアリアンスフランセーズ・リヨン校、後半の4か月をリヨン・カトリック大学ILCF校で学びました。留学に来る前まで大学で2年半フランス語を勉強していましたが、授業内容は日本のような受け身の授業ではなく常に私たち生徒に意見を求められ、発言しなければいけない場面ばかりでした。日本でそのような経験をしていなかった私にとって初めはとても苦痛でしたが、それも段々と慣れていき、もちろん他国から来た生徒ほど発言することは難しいですが自分なりの授業の受け方を見つけていきました。

本当に皆よく発言をするので、なかなか発言ができない私たち日本人にとってはストレスになったり、落ち込むことも多かったのですが、やはりそれを理解してくれている先生は多いことを知りました。日本人などアジア人は喋るのは苦手だけど文法などはよく勉強しているので、その点は自信を持っていいと思います。なので落ち込むことがあっても、あまり自信を無くさず、よく喋れる生徒の話をよく聞いてどう話しているのかを盗んだり、それを通して私は圧倒的に語彙力が少ないことに気付いたので、わからない単語は雰囲気で流したりせず、その都度調べて、ノートにメモしていました。まだまだですが、来た頃より語彙力はずっと上がったと思います。また、よく喋れる生徒の話を聞いていると意外と文法は単純だったり間違えていても気にせず話していたので、怖がらず喋ってみればいいという気持ちになり意識が変わったと思います。

個人的には、リヨンカトリック大学ILCF校よりアリアンスフランセーズ・リヨン校の方が好きでした。理由としては、月ごとに生徒の出入りがあることや先生も変わるからか、クラスの親密度が高かったです。もちろんクラスによるとは思うのですが、リヨン・カトリックでの私のクラスはクラス全員で集まって食事をするほど仲が良くならなかったため、少し残念でした。アリアンスはクラスメイトの変化が多いからこそ毎月マンネリ化せず授業を受けることができたと思います。

リヨン・カトリック大学ILCF校はアリアンスフランセーズ・リヨン校が1日3時間の授業だったのに対して、1日4時間の授業なので授業時間が長いと感じていました。途中で15分程の休憩はありますが、個人的には3時間くらいの方が集中力が持つと思いました。

リヨン・カトリック大学ILCF校は大学附属の語学学校なので、アリアンスフランセーズ・リヨン校よりアカデミック度が強かったです。アリアンスフランセーズ・リヨン校は完全に語学学校なので建物もそこまで大きくありませんし、生徒はみんなフランス語を学びに来ている外国人でしたが、リヨン・カトリック大学ILCF校にはフランス人の生徒もいますしキャンパスも2つに分かれていて、まさに大学という感じでした。売店もあり、休憩中にはそこでコーヒーやクッキーを買ったりしました。フランスの大学の雰囲気を味わうことができたと思います。

基本的には両校ともテキストを使っての授業でしたが、アリアンスフランセーズ・リヨン校では文法の勉強がわりとあったのに対して、リヨン・カトリック大学ILCF校ではDELF対策に向けた授業を中心に構成されていました。そのため文法というより例えばDELFの書き取りのテストでよく使えるフレーズだったり、文章の組み立て方についてなどを重点的に勉強しました。勉強の目的が2校で異なると思いました。
両校に共通して言えることは、やはり授業へのモチベーションは担任の先生の雰囲気にも大きく左右されるということでした。


住居についての総評価

留学期間の8か月の間、寮に住んでいました。とても立地が良く、部屋の大きさもちょうどいいので総合的には満足しています。ただ細かいところでいうと、壁や天井が薄いのでたまに騒音に悩まされた点や洗濯機が寮全体で2つしかないので自分が洗濯したいときに洗濯ができず不便だったこともありました。でも私は、長期の留学なのでホームステイは避けたかったのと、寮だと警備員さんがいたり何かと安心かと思い寮にしたので、全体的に満足しています。

 

留学全般についての感想、想い等

留学を決める前まではただ漠然と、いつか長期留学したいなぁと思っていました。休学をしてまで留学をするかどうかというのはとても迷いましたが、今は留学をして本当に良かったと思っています。
日本から離れて暮らすことで知らず知らずのうちにストレスが溜まること、留学は全員ができるものではないので羨ましがられることもあるけれど、言語が通じない国で生活するのは想像以上に大変だということは、実際に生活しないとわからないと思いました。洋服を買うのも、スーパーで買い物するという些細なことでも最初はとても緊張しました。

留学を通して、自分は日本という狭い範囲でしか生きていなかったことに気付かされたし、文化の違いでショックを受けたことも数えきれないほどありましたが、その全てが良い経験だったと言い切れます。長い人生の中で1年間大学を休むことは全く問題がないし、むしろそのことを気にして留学をあきらめていたら、本当に勿体なかったと思います。
留学の大変さはやはり実際留学をしてみないとわからないですが、留学先での出会いもたくさんあるし、本当に価値感が広がったと思います。
そして日本という慣れ親しんだ環境から1人で新しい街に来ることで、日本の便利さや親のありがたさも改めて感じることができて、留学は語学の勉強だけではなく自分自身の成長にもつながると思いました。また、やはり初めの頃はホームシックになったこともありましたが暮らしていく中で自然とリヨンという町、学校、友達に愛着がわいてきて、最後にはまだまだリヨンにいたいと思うようになりました。例えば、休み中に旅行に行ったりしても、リヨンに帰ってくると本当に安心しました。そしてどこへ行くにもローヌ川とソーヌ川の2本の川を通って移動していたので、自然に毎日川を見ていて、今まで住んでいた場所の近くに川がなかったので新鮮で、癒されてとても気に入りました。またチャンスがあればぜひフランスに来たいと思います。


 

特に思い出深い出来事2つ

一つ目は寮の友達と夜ご飯を一緒に食べた時間です。寮では特に日本人の友達1人と韓国人の友達2人と仲良くなり、定期的にキッチンに集まり一緒に夜ご飯を食べました。何も特別なことではなく普通の日常なのですが、よく韓国人の子たちは韓国料理をふるまってくれたり、私たちはお好み焼きやからあげを作ったりしました。時には部屋に集まって夜遅くまで話したりゲームをしたり、映画を見たり、とても楽しい時間を過ごしました。そんな当たり前な時間がこれからはもうないと考えるととても寂しいです。

二つ目はプラハ・ウィーンへの旅行です。ヨーロッパに留学したことの醍醐味といえばやはり他のヨーロッパ圏へ簡単に旅行に行けることだと思います。私は旅行が大好きなので、この立地やたくさんのバカンスを生かして色々な場所へ旅行に行きました。その中で最もいい印象だった場所がプラハ・ウィーンでした。この都市はとても近いため2都市間は電車を使って移動しました。ですが雰囲気はがらりと違いました。プラハは伝統的な建物が多く中世の雰囲気が多く感じられました。一方ウィーンは新しい建物が多く、また日本からの観光客が多いことから、オペラ座には日本語字幕が表示されるパネルもあり不思議でした。雰囲気は違いますが、両都市とも音楽が盛んな都市なので毎日いろいろなところでコンサートが開かれていて、私もいくつか観に行きましたがとても素敵でした。プラハとウィーンはぜひ今後機会があれば、日本からもう一度行きたいです。

 

これから留学する後輩へのアドバイス

留学することに不安もとてもあると思いますが、日本にいては絶対にできない経験ができますし、かけがえのない思い出になると思います。語学留学なので語学の上達はもちろん目指すべきですが、それ以上に色々な場所に出向いたり、色々な人と話して刺激を受けることが1番だと思います。また、留学に来ると同じ日本人でも自分と同じく語学だけが目的ではなく音楽や料理、ファッションの勉強をしに来ている人など、様々な人と知り合うことができるのもとても面白いです。
留学をしたら少なからず自分が今まで持っていた考えが変わるだろうし、本当にいい経験になると思います。

リヨンで出会った人の中では本当に色々な理由でフランスにいる人がいて、型にはまった進路を進んで行くことが当たり前の日本で過ごしていたけど、そんな必要ないのかなと思うようになりました。そして、今までは外見に関しても、自分の考えについても、人の目を気にすることが多かったのですが、多様な人々が暮らすフランスで生活しているうちに、以前より良い意味で人の目を気にしなくなりました。逆に今まで異常なほど気にしていたのかなと思うようになりました。
又、私は恥ずかしいですが留学前は実家暮らしだったこともあり、ほぼ料理や家事をしなかったけど今はするようになりました。今まで何もしなくても当たり前のようにご飯が出て来て、洗濯をしなくても綺麗な服が着れて、そのことはもちろんありがたいと思っていましたが、自分で全部するようになって、本当に支えてくれる家族のありがたみも痛感しました。

もし留学に迷っている方がいたら、ぜひ留学するチャンスを逃してほしくないと思います。また、これから留学をするけど不安に思っている方は、もちろん大変なことはたくさんありますが、それすら楽しんでしまえばいいと思います。上手くいかないことや、思い通りに上達しないということもあるかもしれませんが留学している期間に得ることは必ず今後の人生に大きく関わると思います。

ぜひ悔いのない留学にしてください!