髙柳杏樹様 ディジョン留学1

ディジョンでの暮らしについて

キャンパスでの生活環境

フランス・ブルゴーニュ地方の中心にあるディジョンは、落ち着いた街並みと活気ある学生生活が共存する魅力的な場所です。私が通う大学はその象徴のように広々としており、学生生活に必要な設備が充実しています。キャンパス内には三つの図書館があり、静かに集中できる自習スペースから、ハンモックやソファーでくつろげるリラックスエリアまでさまざまです。

学食は複数の施設があり、日替わりメニューに加えてサラダやヨーグルトを自由に選べるコーナーもあります。量が多く満足感が高いだけでなく、余ったパンを持ち帰れるため節約にもなりま

す。学生証を提示するだけで学割が適用され、フランスとは思えないほど良心的な価格で食事ができる点にも助けられています。

お弁当を持参する日には、大学内やカフェテリアに設置されている電子レンジを利用しています。また、自動販売機には軽食から飲み物まで種類豊富に並んでおり、値段はやや高めですが気軽に利用できます。特にコーヒーマシンは学生たちに大人気で、眠そうな表情で温かいコーヒーを片手に授業へ向かう姿をよく目にします。

自宅周辺の環境

最寄り駅周辺には薬局、銀行、パン屋、スーパーマーケットなど生活に必要な店が一通りそろっていて、日常生活で不便を感じることはありません。さらに旧市街には大型ショッピングセンターやアジア系スーパーも多く、自炊に必要な調味料や食材を手に入れられるため、とても助かっています。

授業の様子と学習環境

今年は日本人留学生が例年より多い年でしたが、学校側が同じクラスに日本人が偏らないよう配慮してくれました。そのおかげでクラスメイトの国籍は実に多様で、フランス語だけでなく世界各国の文化にも触れながら学ぶことができています。週初めにはオリエンテーションがあり、ディ

ジョンの街を巡るツアーなど、生徒同士が打ち解けられる活動も充実しています。先生によっては授業外にアクティビティを計画してくれることもあり、語学学校とはいえ温かい交流の場が広がっています。

校舎は比較的小さく、外観は落ち着いたシンプルなつくりです。教室は白を基調とした清潔感のある空間で、少人数制のため先生に質問しやすい雰囲気があります。先生方は気さくで明るく、授業はいつも活気に満ちています。ただし、授業はすべてフランス語で進み、内容の展開も早いため、予習と復習は欠かせません。授業中にはクラスメイトと話し合う時間も多く、自然と交流が生まれる仕組みになっています。授業後には仲良くなった友人と街に出かけることもあり、学びと日常がバランスよく混じり合った学生生活が続いています。

学外のアクティビティとしては、「Faire de Dijon」という名物料理やワインを楽しむイベントにクラスメイトや先生と参加しました。ハロウィンには小さなパーティーも開かれ、勉強の合間にフランス文化を体験できる貴重な機会になっています。

 

滞在先について

学校から寮までは徒歩で約20分、トラムを使えば10分ほどで到着します。朝はトラムが混雑するため、気分転換を兼ねて歩いて通学する学生も多くいます。

寮には共有のキッチンやラウンジがありますが、さまざまな国の学生が利用するため、清潔さはフロアによって差があります。初めは驚くこともありましたが、留学生寮ならではの環境として受け入れるうちに、次第に慣れていきました。

食事面では近くにアジア系スーパーがあり、日本食に近い食材も手に入ります。野菜や果物は比較的安く、自炊を工夫すればバランスの良い食事ができます。寮には料理が得意な学生も多く、誰かが作った料理を共有することもあり、小さなコミュニティーのような温かさがあります。

 

フランス人学生との交流について

学校のアクティビティにはフランス人学生の参加が少ないため、日常的な交流は多くありません。それでも、自分から関わってみると、思いがけない優しさに出会う機会が何度もありました。

特に印象的だったのは、買い物帰りにDarcy駅でデモが発生し、トラムが突然止まってしまった日です。不安そうにしていた私たちに気づき、フランス人学生の男性が声をかけてくれました。丁寧に帰り道を説明してくれたことがきっかけで会話が弾み、日本文化やアニメの話題で意気投合するようになりました。その後は一緒に街を歩いたり、彼の友人たちと過ごす時間が増えたりと、友情が自然に広がっていきました。フランス料理をあまり食べたことがないと言ったときには、チーズ料理のレストランに連れて行ってくれるなど、初対面とは思えない温かさに触れました。

 

平日と週末の過ごし方

平日は授業後に図書館で課題を済ませ、その後は買い物や街中での散歩をしてリフレッシュしています。寮へ戻ったあとは少し休憩してから再び勉強をし、夕食の時間になります。寮では友人が手料理を振る舞ってくれることもあり、料理を通じて交流が深まるのも楽しみのひとつです。平日は外出が多くはありませんが、共有スペースでの会話やちょっとした交流が心の支えになっています。

週末は友人と街へ出かけ、カフェやレストランでゆっくり過ごしたり、マーケットやイベントに参加したりしています。フランス人の友達と食事をしたり、街の美術館や広場を散策したりしながら、ディジョンの文化や空気を体いっぱいに感じられる大切な時間です。週末は学業の疲れを癒すだけでなく、友人との交流や文化体験を通じて、フランスでの生活をより豊かにしてくれています。

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フランス専門に扱って50年以上の日仏文化協会

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